
絶景を楽しめたのは、ほんのわずかな時間でした。
その前後は曇り空。
帰り道には、ヘッドライトで照らしても前が見えないほどの霧に包まれました。
「なぜ、あの時間だけ晴れたのだろう」
そのことを考えたとき、私は神様がくださった、もう一つの贈り物に気づいたのです。
きっかけは、家内がインターネットで見つけた絶景ポイントの情報でした。
私も初めて知る場所だったので、二人で見に行くことにしました。
当初の天気予報は曇りのち晴れ。
しかし、目的地へ向かう途中で立ち寄った場所は、どこもどんよりとした曇り空でした。
「もし御心ならば、現地では晴れますように」
私は車を運転しながら、もう一度祈りました。
すると、目的地に近づくにつれ、太陽が雲間から見え隠れするようになりました。
駐車場に車を停め、山道を歩いて登っていきます。
その間、両側を高い崖に挟まれていたため、空の様子は分かりませんでした。
ところが、最後の坂を登り切り、トンネルを抜けた瞬間――
私たちは思わず息をのみました。
傾き始めた夕日にキラキラと照らされた、荘厳な景色が目の前に広がっていたのです。
「こんな場所が日本にあったなんて……」
予想をはるかに超える光景に圧倒され、私たちはしばらくその場に立ち尽くしました。
平日だったこともあり、人影はまばらでした。
そのおかげで、私たちは目の前の絶景を心ゆくまで堪能することができたのです。
帰り道、私は素晴らしい体験を与えてくださった神様に感謝しました。
「ちゃんとお祈りしたからだね」
私がそう話すと、家内も、これは単なる偶然ではないというような面持ちで聞いていました。
実は、これまでも天候に恵まれることが何度もあったからです。
ところが、その直後のことでした。
日が暮れた道路は、みるみる霧に包まれていきました。
ヘッドライトをつけても、目の前が見えないほどです。
「ちょうど、現地にいたときだけ晴れた……」
私は、そのあまりにも絶妙なタイミングに驚きました。
そして、その日の夜。
改めて祈りを捧げていたとき、私はもう一つの贈り物に気づいたのです。
それは、神様がくださった御言葉を、実際の体験を通して深く理解できたことでした。
ちょうどその前日に復習していた御言葉には、次のような内容がありました。
たとえどんな困難なことがあったとしても、神様はご自身を信じる人の味方であり、いつも共にし、助けてくださる。
また、困難な環境や出来事から救われることで、神様が共にしてくださることを確信できるようになる、という内容もありました。
振り返ってみると、今回の出来事も、まさにその学びにつながっていました。
もちろん、曇り空は大きな困難ではありません。
しかし、思いどおりにならない天候の中で祈り、願っていた以上の絶景を楽しめたことで、私は神様が共にしてくださることを、改めて実感できたのです。
もし最初から最後まで晴れていたら、私は神様の恵みに気づけなかったかもしれません。
そもそも、晴れることを願って祈ることさえなかったでしょう。
ところが、曇り空だったからこそ祈りました。
そして、絶景を楽しめたわずかな時間と、その前後の天候との違いを通して、神様の助けを感じることができました。
神様は、御言葉を復習した翌日に、実際の出来事を通してその意味を教えてくださったのです。
私は、この体験を通して、もう一つ大切なことを考えました。
もし、いつも初めから理想的な環境に置かれていたら、私たちは、神様がその環境を用意してくださっていたことに気づかず、感謝もできないのではないでしょうか。
思いどおりにならないことがあるからこそ、恵みに気づくことができる。
気づくからこそ、感謝が生まれる。
そして、感謝することで、私たちは幸せを感じられるのだと思います。
神様は、環境を変えてくださることを通して、ご自身がいつも私たちを見守り、助けてくださっていることを気づかせてくださるのです。
そう考えたとき、私は、これまで神様に守られてきた数々の出来事を思い出しました。
原因の分からない大病から救われたとき。生活上の窮地から助け出されたとき。
当時は苦しかった出来事こそ、今振り返れば、神様に守られていたことを実感する機会となっていました。
今回、神様がくださったもの。
それは、美しい景色だけではありません。
実体験を通して御言葉を理解する機会をくださいました。
それは、これまでの歩みを振り返り、神様の愛と助けに改めて気づく機会でもあったのです。
これからも、目の前の環境だけにとらわれず、その中で神様が何を教えてくださっているのかに気づき、感謝できる自分でありたいと思います。
私たちを愛で導いてくださる神様に感謝し、神様の御心がこの地上で大きく成されることをお祈りします。
RAPT有料記事387(2019年7月6日)主はどんな方法を使ってでも、愛する人にご自身の一瞬一瞬の思いや考えを伝えようとなさる。